#02 iMac

 まだ若輩者である私にも何度か人生の転換期がありました。転換期と言っても、以後の日常生活を大きく左右し得る出来事という程度のものですが、思い返せば3度ほどあるように思います。
 まずは、高校入学。それまで1学年が50人で、小学校から中学校までほとんど同じメンバーで過ごす生活から1学年が10クラスもある高校生活で私は勉強以外の多くの事を吸収しました。
 次に、ギターと一生付き合っていくきっかけとなった領家氏ほか多くの音楽仲間との出会い。この出合いが私の人生をどれだけ豊かにしてくれたかわかりません。
 最後にこのiMacとの出会い。
 私は全くパソコンに興味のない大学生活を終え、職場にはまだワープロが主流だった頃に就職しました。それが、ちょうどこの家に引っ越すことが決まった頃ですから、今から5年くらい前に、友人が私にMacの新製品を勧めました。私の友人は比較的Macユーザーが多く、周りで話はよくしていたようですが、私は全く興味がありませんでした。「しかし、今度のMacはすごい。革命的なやつで、なにしろかっこいい。値段も恐らくとてもリーズナブルになるはずだ。」と何がすごいのか全くわかりませんでしたが、とにかく 猛烈な推薦をしてきたのです。
 言われるままにまず専門誌を買いました。「こんなパソコンがあるのか。」。機能はともかくルックスに衝撃を受けました。価格が当時としては破格の17万8千円と発表され、生産台数も少ないせいか、扱っている(扱うことがアップルから許されている)店は宮崎には当時ありませんでした。こんなアップルの戦略?にまんまとひっかかり、もう欲しくてたまらなくなったのです。ウインドウズを勧める嫁を何とか言いくるめ、福岡から取り寄せたました。
 その日から、私の人生が変わりました。もうMacなしの生活は考えられません。雨が降ろうが、風が吹こうが、病気で休もうが、Macに電源を入れ続けてきたのです。

 CPU PowerPC G3 233MHz
 HD 4GB
 OS MacOS 8.6

 現在ではもう時代遅れのスペック。最近、別の中古iMacを手に入れまして、少し哀愁のただようこの名機。間違いなく私の宝ものです。


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